|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
6 お断り・おわび |
|
|
|
|
|
|
|
187 |
自分が悪かったと得心してお断りを申したら、 |
|
196 |
お供え物とおかげは、 |
|
|
神は叱ってはくださっても、 |
|
|
つきものではない。 |
|
|
罰はお当てにならない。 |
|
|
|
|
すぐにお許しくださる。 |
|
197 |
家族一同、仲よくして信心せよ。 |
|
|
神は、 |
|
|
彼岸もちなどをこしらえる時に、 |
|
|
常に人間がかわいいとの思いでおられるのである。 |
|
|
子供がそばで、 |
|
|
|
|
くれ、くれと言うのを、 |
|
188 |
「先祖からのご無礼がおりましょうとも |
|
|
神に供える前はいけないと言って頭をたたいたりしては、 |
|
|
許してくださいませ。 |
|
|
神は喜ばない。 |
|
|
|
日々信心いたしますから、 |
|
|
先に子供にやって喜ばせておいて、 |
|
|
|
信心の徳をもって、 |
|
|
それから神に供えてくれれば神は喜ぶ。 |
|
|
|
どのような めぐり もお取り払いくださいませ」 |
|
|
招かれて行っても、 |
|
|
と言って願うがよい。 |
|
|
台所で子供が頭をたたかれて泣いたりしていては、 |
|
|
|
|
ごちそうを出してくれても、 |
|
189 |
先祖、先祖からの罪をわびよ、 |
|
|
うれしくはないであろう。 |
|
|
ひなたの氷のようにお取り払いくださる。 |
|
|
|
|
|
198 |
農作業で忙しい時など、 |
|
|
|
|
ご飯を神に供えるのに、 |
|
|
7 お供え |
|
|
足が汚れているからと、 |
|
|
|
|
めんどうに思って供えるのでは、 |
|
190 |
神の教えどおりに願って、 |
|
|
神は喜ばない。 |
|
|
願いどおりのおかげを受け、 |
|
|
それよりも、 |
|
|
ありがたいと言ってお礼に供える物は、 |
|
|
釜の中で少々かき寄せて、 |
|
|
神も喜ぶ。 |
|
|
神様と言って拝んで、 |
|
|
末の繁盛を守ってやる。 |
|
|
それをよく混ぜていただけ。 |
|
|
お札やお守りの代金、 |
|
|
神はそれを喜ぶ。 |
|
|
初穂、 |
|
|
|
|
益を取るなどという神とは、 |
|
|
|
|
神がちがう。 |
|
|
8 修行 |
|
|
|
|
|
191 |
金光大神は金銭を目当てに拝むのではない。 |
|
199 |
表行より心行をせよ。 |
|
|
難儀な人を助けなければならないから、 |
|
|
|
|
「お供えのことを思わないで、 |
|
200 |
世の中に表行をいろいろする人がある。 |
|
|
|
こずかいだけのくり合わせを受けられた時にお参りなさい」 |
|
|
寒行として拝んで歩いている人もあるが、 |
|
|
と話しているのである。 |
|
|
心行といって、 |
|
|
信心しておかげを受けた時に、 |
|
|
人に不足を思わないで、 |
|
|
心任せのお供えができるようになれば、 |
|
|
物事の不自由を行とし、 |
|
|
供えた者も喜びであろう。 |
|
|
家業を勤め、 |
|
|
|
|
身分相応を過ごさないよう倹約をし、 |
|
192 |
長者の万灯、貧者の一灯ということがあろう。 |
|
|
だれにも言わないで行えば、 |
|
|
その貧者の一灯も供えられない者もあろう。 |
|
|
これが心行である。 |
|
|
神は灯明でも線香でも、 |
|
|
|
|
何でもかまわない。 |
|
201 |
世間には、 |
|
|
一本の線香さえ供えられない者は、 |
|
|
水の行、火の行などがあり、 |
|
|
一本を半分に折って供えても、 |
|
|
いろいろの物断ちをする人もあるが、 |
|
|
灯明の代わりに受け取ってやる。 |
|
|
そのような行はしなくてもよい。 |
|
|
線香も供えられない者は、 |
|
|
巡礼のように白い着物を着てあちらこちらを巡り歩く暇に、 |
|
切り火をして供えても、 |
|
|
毎日の家業を信心の行と心得て勤め、 |
|
|
灯明の代わりに受け取ってやる。 |
|
|
おかげを受けるがよい。 |
|
|
線香の灰でもおかげを受ける者がある。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
193 |
神は供えたお金をただで取りはしない。 |
|
202 |
水をかぶって行をするというが、 |
|
|
昔から一粒万倍というであろう。 |
|
|
体にかぶっても何もならない。 |
|
|
大地に米を一粒まいてみよ、 |
|
|
心にかぶれ。 |
|
|
一合になるであろう。 |
|
|
寒三十日の水行をするといっても、 |
|
|
また、年が明けてその一合をまいてみよ、 |
|
|
それは体を苦しめて病気をこしらえるようなものである。 |
|
|
一俵になろう。 |
|
|
家内や子供の病気のために水をかぶって、 |
|
|
天地の神に供えた物は、 |
|
|
一週間日参をしても治らなければ、 |
|
|
そのようなもので、 |
|
|
自分の体に傷がつくだけである。 |
|
|
一粒万倍にして返してやる。 |
|
|
水をかぶったから真である、 |
|
|
|
|
水をかぶらないから真がないとはいえない。 |
|
194 |
人が真から供えるのは神にも喜ばしいが、 |
|
|
食わずの行をするのは、 |
|
|
寄付を募って人を痛めては、 |
|
|
金光大神は大嫌いである。 |
|
|
神は喜ばない。 |
|
|
食べて飲んで体を大切にして信心をせよ。 |
|
|
|
|
|
195 |
「今日は少々寄付をしようと思って参りました。 |
|
203 |
「しばらくの間、山に入って修行させていただきとうございます、 |
|
|
よそでは寄付札を立てたりしますが、 |
|
|
|
いかがなものでしょうか」 |
|
|
|
こちらでは、 |
|
|
ともうしあげると、 |
|
|
|
そういうことはなさらないのですか」 |
|
|
金光様は、 |
|
|
とお伺いすると、 |
|
|
「山に入ったら、どのようにして修行をするのか」 |
|
|
「あの人がいくら寄付してので、 |
|
|
とたずねせれた、 |
|
|
|
私もこれくらいしなければということになり、 |
|
|
「山に入ると、はじめは麦粉を練った団子で命をつなぎます。 |
|
|
それがたちまち神への信心に不浄を入れることになるから、 |
|
|
|
それをしばらく続けると、 |
|
|
|
いくら寄付されても、 |
|
|
|
次には木の実や木の葉で生きられるようになります。 |
|
|
そういうことはしないのである」 |
|
|
|
またしばらくすると、 |
|
|
と仰せられた。 |
|
|
|
ついには水ばかりで生きられるようになってまいります」 |
|
「寄付帳とか受付とかはありませんか」 |
|
|
ともうしあげると、 |
|
|
と申し上げると、 |
|
|
「いったい、どんな山に入るのか」 |
|
|
「はい、それもない。 |
|
|
と仰せになったので、 |
|
|
|
神へ供えられるのなら、 |
|
|
「なるべく深い山に入って、 |
|
|
|
ただ、さい銭箱に入れておかれても同じことである。 |
|
|
浮き世を逃れるつもりでおります」 |
|
|
|
金がなければ信心できないとなれば、 |
|
|
と申し上げた、 |
|
|
|
貧乏人はみな死ななければならない。 |
|
|
金光様は、 |
|
|
|
私の方では、 |
|
|
「それは結構である。 |
|
|
|
お供えする物がないと言っても、 |
|
|
|
しかし、何もわざわざそんな不自由な山に行かなくても、 |
|
|
ご神米を下げるのである」 |
|
|
|
心の中に山をこしらえて、 |
|
|
と仰せられた。 |
|
|
|
その中で修行をしたらそれでよい。 |
|
|
私は大金を持って来たので歓待されるかと思っていたが、 |
|
|
|
自分が山に入った心になっていれば、 |
|
|
調子はずれの話で間が抜けたことであった。 |
|
|
|
どんなに不自由なことがあっても、 |
|
|
そこで、そのお金を出して、 |
|
|
|
また家内のこしらえたものがまずくても、 |
|
|
「ご普請へ寄付いたしたい」 |
|
|
|
けっして不足を言うことはないであろう」 |
|
|
と申し上げると、 |
|
|
と仰せられた。 |
|
|
「はい」 |
|
|
|
|
と言われ、ご祈念くださった。 |
|
204 |
人間は人間らしくすればよい。 |
|
|
ご祈念が終わってお結界に下がれ、 |
|
|
何も求めて不思議なことをしなくてもよい。 |
|
|
何も仰せられないでただお座りになっていた。 |
|
|
|
|
私は心の内で茶づけでも食べようと言われるかと思っていたが、 |
|
205 |
座敷、押入れ、板の間にちりが積もるように、 |
|
|
何のこともなかった。 |
|
|
人間は我欲のためにわが心にちりが積もる。 |
|
|
お礼を申して帰ろうとしたら、 |
|
|
わが心わが身が汚れないように、 |
|
|
いつものとおり、 |
|
|
心と体の掃除をするつもりで、 |
|
|
「それは、ご苦労であった」 |
|
|
今月今日で信心せよ。 |
|
|
と言われただけであった。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|